韓国法相が辞意を表明ーー初めからなるべきではなかった
韓国のチョ・グク法相が辞意表明した。
当然というしかない。むしろ、なるべきではなかったというべきだろう。
チョ氏は就任前から家族の不正疑惑で非難されてきたのだから、はじめから「大統領におまかせする」などと言わずに、いさぎよく辞退すべきであった。そうしなかったのは、自らの野心と、文大統領の思惑・期待のせいだろう。
文大統領としては、チョ氏の将来、つまり自分のあとを継いでくれる政治家として期待をしていた。だから、いったんは法相という立場に置いて、たとえ短期でも爪痕くらいは残してやりたかったのだろう。
つまりは計算ずくの任用の結果だったのではないか。
それがいいとか悪いとか、いちがいには言えない。だが、私なら(無意味な仮定を棚に上げて言わせてもらえば)チョ氏のような行動はとらない。はじめから文大統領の指名の意思に感謝しつつ、自ら辞退する。それが進歩派として改革を進めるために採るべきみちではなかったのか。