あべこべジャーナル  ( ニュースチェック)

くらしに根差した言論をグループの協力で発信。ニュース読み解き、メディアチェックや政治経済評論など。あべこべに見たりして自由な角度から書いて行きます。

ウイズコロナの2020年上半期。さらにひどい後半戦はまっぴらだ。

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コロナ


ブルゾンじゃあるまいに。ウィズBは解散したぜ。そう言いたくなるほど「ウィズコロナ」を繰り返す政治屋さんたち。2020年上半期のできごとが引き続き世界をおおいつくし、そう言うしかないボキャ貧のひとびとが、あたかも気の利いたフレーズのように垂れ流している。やれやれ。今年の後半戦は、もっと悲惨になりそうで、気が滅入る。

 

愚痴めいた書き出しとなってしまったが、いうまでもなく筆者の2020年上半期は、新型コロナ感染症に翻弄された半年間だった。ほかの皆さんもそうだったように、筆者はテレワークや巣ごもりの生活を強いられる中で、さまざまのことを否応なしに考えさせられた。その気分を一言で言えば、「期待はずれの政治」への、そして「マスコミ」への不満と不信である。知り合いの医師とも意見は一致した。「政治の動きが、こんなに悪いとは」「Go Toキャンペーンで事態はさらに悪化するだろう」

 

マスク不足

 

2020年上半期で思い出すのもいやだが、筆者はスーパーの開店に合わせて何度も並んだ。出勤前に不織布マスクをなんとか手に入れたかった。2月の初めまではなんとかそれで買うこともできた。ところが…

 

3月になると、もうどこへ行ってもマスクが買えなくなってしまった。中国で感染者が増え、生産が止まったためか輸入がストップしてしまったのだという。スーパーの店員さんに聞いても相手を困らせるだけであった。「いつ入るか。わかりません」と何度も言わせてしまってごめんなさいね。

 

それなら国産でマスクを作ればいいじゃないか。ものづくり大国ニッポンなんだから、ひと月もたてばなんとかなるのでは…と期待したが、いつになっても店頭に並ばない。消毒用アルコールも消えた。使い捨てのビニール手袋も店にない…。不安はますます膨らんだ。

 

そうこうするうちに政府が布マスクを配るという。アベノマスクと揶揄された事業だが、いつになっても届かないし、イライラさせられた。感染の流行が下火になった6月以降はようやくマスクが店頭に増え、ほっとしたが、この間に政府もマスコミも、人々の不安を解消しようという誠意が感じられなかったことに怒りを禁じえない。

 

マスク一枚でめくじら立てたくはない。そかし、マスク一枚すらきちんと届けられない政治とは何なのか。台湾では配給してでも国民に配ったというではないか。見習えよと私はいいたいのである。

 

検査できない?

 

もうひとつ、マスク以上に不安にさせられたのが、PCR検査の不足だ。私が発熱したわけではないが、知り合いが保健所に断られた話などをしていたので、ますます不安になっていった。「検査数を増やします」「医師が必要と認めたらすべての人に検査を」と首相も言ったはずだが、そうなっていなかった。言うだけの政治なのか。責任はとらない?…とますますイライラがつのっていった。

 

マスコミの報道も分裂していたのではないか。テレビに出てくるコメンテーターも検査拡大を説く人々と、検査拡大に消極的な人々に2分されていたように思う。マスコミはその対立見解の根源までちゃんと取材して説明すべきところ、適当にお茶を濁していたような印象をぬぐえない。

 

こうした傾向は、いまでも続いている。2020年度の後半戦でも、検査してもらえない不安と恐怖、ろくに対策をとらない政府、わけがわからないコメントを流すマスコミ…。この構図が変わらない限り、前半戦のいらいらと不安は後半戦でも繰り返されるに違いない。

 

Go To でさらに悪化?

 

いや、事態はさらに悪化しそうなのだ。私にはそうとしか思えない。非常識きわまりないGo To トラベルを始め、Go To イートなどもやるのだとか。そうやって税金で人の動きを加速すれば、ウイルスの拡散だって加速してしまう。挙句の果てに医療崩壊が来るのではないか?いや大丈夫だと言うのなら、その根拠を説明してほしい。

 

東京女子医大で看護師さんたちが400人もやめてしまうというニュースが流れた。ボーナスが出ないし、給料も減ったとか。コロナとの戦いに一番貢献してくれている人々の窮地を全力で支えたい。政治はそのことに知らんふりしているようにしか見えないのは、ほんとうに残念でならない。この現状をなんとかできない日本であれば、後半戦は前半戦よりも厳しくつらい日々となってしまうだろう。

 

政治もマスコミも、ちゃんと責任を果たせば、展望も開けるだろうに…。切歯扼腕の日々がいつまで続くのか。