まさか、毎日新聞まで東京新聞・望月記者いじめに加担か?
この記事、官邸での記者会見の習わしとかシステムについて知るにはいい材料だが、結局のところは東京新聞・望月記者いじめに加担することになっていないだろうか。毎日新聞ともあろうものが、それでいいのか。
たしかに、望月記者のツイートの中には、「質問させない」暗黙の合意があったという未確認の情報を聞いた話としてではあれそのまま書いてしまったという不用意なところがあったようだ。でもそうであっても、毎日政治部のこの書き方は、菅官房長官や読売、産経などの会見運営のやり方をいっさい批判も反省もせず、とにかく事実誤認の望月が悪い、という式の主張である。
これは「決め打ちですよ」と言って質問を受けつけない自分を正当化し居直った菅長官の論理とぴったり重なるのではないだろうか。
以下、記事表現に沿ってコメントしたい。コメントは赤字で表記したい。
まずは見出しから。
「望月記者は指させない」…事実に反するツイート拡散 菅長官会見巡る異常事態
菅長官巡る異常事態は、菅長官自身の質問拒否などですでに起きている話。事実に反するツイートで長官に大変な迷惑が掛かっているぞ、とでもいう響きがある。ちょっと違和感、かな。
菅義偉官房長官の定例記者会見を巡って、昨年12月下旬以降、質問が出尽くさないうちに会見が終了するケースが相次いでいる。新型コロナウイルスの感染拡大や「桜を見る会」に関する質問が急増したうえ、菅氏の通常国会での拘束時間が長くなって会見に割ける時間が限られたことが要因だ。しかしこの余波で、一部の記者を排除しているのではないかという臆測がSNS上で発信され、事実に反する「つぶやき」が拡散される事態になっている。【秋山信一】
質問できないのは望月さんあんただけじゃないよ、国会で時間がないから仕方ないよという話がまず置かれる。
「新型肺炎」「桜」で質問こなしきれず
5日午前に首相官邸1階の記者会見室で行われた菅氏の定例会見は、開始予定の午前11時から12分遅れで始まった。
「今後、数百人規模の感染者が出る可能性があると見ているのか」
「最新の状況をお聞かせください」
この日の朝に横浜沖に停泊するクルーズ船の乗客乗員10人の新型コロナウイルス感染が確認され、官房長官番の記者から質問が相次いだ。
並行して国会では全閣僚出席の衆院予算委員会が続いていたため、菅氏は11時半までには戻らなければ、野党側の反発を招く可能性があった。記者の挙手が相次ぐ中で質問は「桜」を含めて9問、会見時間は7分強だった。
菅氏の会見は平日の午前と午後に原則2回、首相官邸の会見室で開かれる。主催は内閣記者会(19年11月現在の正会員103社353人、オブザーバー会員82社173人)で、記者会の規約によって日本新聞協会の加盟社(新聞、通信、放送など)所属で内閣などを担当する記者が出席。質問者は菅氏が指名するが、進行役を担うのは常勤記者がいる16社が輪番制で務める幹事だ。
通常は質問が出尽くした時点で、幹事社の官房長官番記者が会見を切り上げる。政府側が公務の都合などで「次の質問、最後でお願いします」とアナウンスすることが多いが、会見を続行するか否かを判断するのは幹事の仕事だ。
ところが、2019年12月下旬以降は質問希望者が残ったまま会見が終了することが増えている。理由は▽「桜を見る会」や新型コロナウイルスを巡って全体の質問数が以前より増えた▽12月下旬~1月上旬は、正月休み前後の慣例で会見が1日1回だった▽1月中旬以降は菅氏が国会への出席を求められ、会見に割ける時間が限られた--といった事情が重なったためだ。官邸側が事前に通知する会見の開始時刻の目安よりも、開始が遅れることが常態化しているのも一因だ。
特に通常国会が召集された1月20日以降は、会見時間が短くなる傾向が強まった。衆参両院の代表質問や予算委員会での首相出席の審議は、原則として全閣僚が出席する。本会議ではひな壇の閣僚席に座ると途中退席ができないため、菅氏に代わって官房副長官が会見を行う。また予算委員会の場合、菅氏は会見のための45分間しか退席できない慣例となっている。国会と官邸との往復や答弁の準備もあり、1回の会見時間は10分間に満たないケースが大半だ。
内閣記者会に事実確認せず発信、削除拒否
こうした中、会見に頻繁に参加する東京新聞の望月衣塑子氏が1月29日、自身のツイッターで「(官房長官の)番記者たちが『望月が手を挙げても指させない』と内々で決めたとの情報が届いた」と事実に基づかない情報を発信した。内閣記者会側に望月氏からの事実確認はなかった。記者としての基本動作を怠ったまま発信したようだ。望月氏はツイッターで、常勤の長官番が先に指される中で指名が後回しになっていることへの不満も示した。
「(官房長官の)番記者たちが『望月が手を挙げても指させない』と内々で決めたとの情報が届いた」と事実に基づかない情報とあるが、それを望月記者がクラブ幹事に「内々で決めたのか」と聞かなかったからいけないというのは、そうかもしれない。しかし、もし仮に毎日以外の何社かでたとえば読売や産経が朝日や共同を巻き込んで、そういう内々の、あるいは暗黙の了解をどこかでっしていたかもしれない。そういうことまで一切なかった、と本当に言い切れるのだろうか。もともとそんなことを公式に申し合わせるはずがない。あるとすれば、以心伝心しかないし、それを聞かれても「あるわけない」で終わる。とすれば、望月記者としては念のため聞いて、「あるわけない」と回答があったけれどなんだかおかしい、と書けばよかったという話なのか。あるいは「あるわけない」という回答に基づいて、そんな疑問はツイートするなということか。まあ、そういう趣旨でしょうね。しかし、望月さんとしては否定されても「そういう暗黙の申し合わせができてるみたいだねと言ってくれるひとがいるけれど、確認はできていない。でも実際にそういうことがあってもおかしくないと感じる日々です」くらいは書くだろうな。
官房長官の取材を担当する長官番記者の間では「出席する記者は自由に質問するべきだ」との共通認識がある。特定の記者を「指させない」と決めたり、話し合ったりしたことは一切ない。望月氏が誤ったツイートの削除を拒否し続けているがために、「言わずもがな」の認識をあえて強調しなければならない状況は、メディアの世界にいる者として情けない。
へえ。いわずもがなのことが、できていない官邸での記者会見じゃないの?そういう環境で毎日のあなたは菅長官に抗議もしないで、「望月が余計な質問ばかりしやがって、迷惑もいいとこだよ」、などと思っている政治記者の一人ではないのですか?
記者会見には、内閣記者会に所属する東京新聞政治部の官房長官番の記者が参加し、質問している。一方、望月氏は内閣記者会の所属ではないが、「加盟社の記者」として幹事に出席を認められている。その後、望月氏はツイッターで「『内々で決めた』との情報だったが、実際は、私の抗議以降菅官房長官側が激怒し、番記者が指名を促しづらい状況に追い込まれているようだ」と軌道修正したが、最初のツイートを削除していないうえ、後のツイート内容も事実ではない。
確かに菅氏は会見で、まず各社の長官番を指すことが多い。質問者が特定の社に偏らないようにするため、挙手した中で各社の長官番をまず指してから、他の記者に移るようにしているとみられる。
一方で、東京新聞の長官番は何度も指名されており、望月氏が長官番に質問を依頼することは可能だ。望月氏は1月22日の菅氏の記者会見の場で、指名が後回しになっていることに「非常に不当な扱いを受けている」と主張した。しかし、自社を通じて、会見を主催する内閣記者会に指名に関する運用の変更を求める手続きは取っていない。また、質問時間に余裕があった1月31日午後や2月3日午後の会見に、望月氏は出席していなかった。
これはおかしい。政治部に聞いてもらえってか?また、いちいち内閣記者会(官邸の記者クラブのことか)に運用の変更を求める手続きをとれってか?さらには毎回出てるわけではないのだから、お前の都合でばかり文句言うなよ!といいたいんでしょうね。きっと。まあ、毎回出ていることが必須のバンキシャと違って、望月さんはほかの仕事もあるわけだから、そこは立場の違い。社会部の望月さんは、どうしても異分子に見えるんだろうな。
内閣記者会所属の東京新聞記者によると、東京新聞の社内で望月氏のツイートが問題視され、上司が削除を求めたが、望月氏は応じなかった。東京新聞側は当該ツイートに関する社としての見解を各社に示す意向を伝えていたが、2月4日までに対応しなかった。毎日新聞の記者が5日、問題のツイートの削除を直接求めたが、望月氏は「会社を通じてください」とだけ述べた。
おやおや、東京新聞の内輪の話をこんなふうにばらして…。しかも内閣記者会がこの問題で東京新聞政治部のバンキシャに圧力かけていることも見えてくる。
毎日新聞は東京新聞編集局に対しても、削除に応じられない理由や編集局としてもツイート内容が事実と考えるかについて質問状を送ったが、5日午後5時までに回答はなかった。東京新聞編集局は「社内での調整もあり、回答する意思はある」としている。
毎日新聞は、と書いているけど、毎日の編集局長名でそんなことするの?なんだか変だね。何かあったら読売や朝日にもするのかなあ。
ネット上では望月氏のツイートを引用する形で、事実関係の裏付け取材を怠った情報が拡散している。野党議員が引用する例もある。また望月氏と同様に記者会側に事実関係の確認をしないまま、「質問外し」などと見出しをつけ、虚偽を含む記事を発信しているケースもある。
政治記者が、アタマに来たのは理解できるが、しかしこうして書いているのはどうも望月けしからん、で追い出せという合唱に毎日の官邸詰め記者たちもはまり込んでいる印象委はぬぐえない。いや違う、というのなら、言葉や行動で示してくださいな。ヨロシク。